コンクリートの建物に関してはRC造という表現が広く用いられていますが、工法としては、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造、壁式工法、プレキャスト工法の4つが主な代表的な工法となります。この中で鉄骨鉄筋コンクリートに関しては高層ビルに使用されることが多く、一般住宅などの小規模な建物の場合には鉄筋コンクリート造や壁式工法、プレキャスト工法が用いられています。構造的には梁と柱を基本として耐震壁を必要に応じて設けるラーメン工法と、壁のみで構造強度を図る、いわゆる壁式の2つがあり、現在、住宅では主に壁式による工法が広く用いられています。
壁式工法は、モノコック構造とも呼ばれることもありますが、歴史としては公営団地などで古くから用いられており、ここでのメリットは梁や柱がないために工程的にも煩雑さを避けるこtができ、また、細い鉄筋で組み上げることができるためにコスト面で優れている点があります。そして、通常のRC造に見られる柱もないために室内空間をシンプルなものにすることができるようになっています。反面、大空間は作りにくい点があり、壁自体が構造的な役割をもってるために、例えばリフォーム時に壁を撤去するなどが難しくなることがあります。